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世のうちそと

 贈りもの

「母の日」ははなやかだ。母親とは偉大さの代名詞でもある。

4月、母が亡くなった。95歳、大往生といえる。そこで個人的な感慨を述べたい。昭和に生きた家族の典型的な家族の肖像とも考えるからだ。家族の形はいろいろあるが、母親が子どもたちに教えてくれたいちばんの贈りものは「人生は自由に選択して生きてよい」というもの。そのため、学業を終えると故郷を離れ、東京に暮らすことになる。

母は90歳を迎える頃から病院生活となり、見舞うと「元気な顔を見ただけで十分。忙しい身なのだから早く帰りなさい」がいつものことだった。ところが、次の病院では、暇をしようとすると、「帰っちゃダメー」と叫び始める。それを振り切って、飛行機に乗るのは切なかった。

葬儀後、母の若い頃の写真を見て気づいたことがある。たとえ、名もなく、貧しい生涯であっても、五体満足、心身ともに健康に年を重ね、そのうえ少し様子見よく生まれたなら、人生の儲けものというべきだということだ。これは本人の努力というより、先祖からの遺伝子の贈りものだと思う。

子供たちが巣立ってからも母は町のためにボランティア活動に生きがいを見出して、町から「善行賞」第一号表彰を受けた。このことは、本人だけでなく親類縁者にとっても誇れる生涯であったと思う。

葬儀のために故郷を訪れて、街のたたずまいに改めて感銘を受けた。隠れた観光地として人気上昇中という理由も納得がいった。道路はゆったりとし、空は高く、水清く、緑うるわしい。空気は澄み、家並もきれいだ。山あり、川あり、海がある。果樹園芸も盛んな温暖な土地柄。かつては豊漁で栄えた歴史ある町でもある。このようないい環境で一生を送ることが出来た母は幸せ者だったと思ったのである。

ただ亡くなった今でも、息子には母親とはどういうものであるかを知ることは永遠にできないことも事実であると感じている。

( 2013/05/17 )

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