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世のうちそと

 原節子流

原節子流
 
 今夏相次ぎ判明した高齢者の所在不明問題、そういえば「会田昌江さん」はご健在だろうか。

 映画の中の「原節子」は、気品に満ちた美しさと哀しみを湛えた笑顔が印象的な女優である。

 「原節子ーあるがままに生きて」(朝日文庫、貴田庄著)を手に取った。帯文がいい。

「好きなもの、まず読書、次が泣くこと、次がビール、それから怠けること」。

 気品とユーモア、美しく、賢く、真剣に生きた女性であることがわかる。興味深く読み終えた。

 原はほとんど自分のことを語らない。これは、神秘のベールに包まれている方が魅力を増すからということだけでもなさそうである。

 内気でハニカミ屋、なのに自分では大和撫子ではなく、じゃじゃ馬と自覚していた。15歳。1935年4月、日活に入社。女優として採用された。嫌いなことや苦手なことはしない女優だった。

 アーノルト・ファンク監督との出会いで彼女の運命は変わる。原は「新しき土」(サムライの娘)の主役に抜擢された。1937年封切りとなり原の可憐で清純、純粋無垢で眩いばかりの美しさに注目が集まる。こうして、若くして日本を代表する女優となった。

 ではあっても、人付き合いがあまりうまくなく、むしろ苦手だった。原は小説を読んでも映画を観ても、「よく泣きます」との発言もある。

 小津安二郎監督作品「晩春」はその後の原の役の方向を決めた。凛として、風格のある美しさ、卑俗さがないヒロインを演じた。

 笠智衆は「人柄よく、気さくで、朗らかで、庶民的、偉ぶったところも、気難しいところも少しもない。みんなから好かれていた」と証言している。

 40代後半で引退に追い込まれてゆく。その退場の仕方は原らしく自然消滅的に、ひっそりと銀幕から去った。1973年には本名の会田昌江に戻っている。

 原節子は自分の流儀を徹底し、わが国の女優としてたぐいまれなる位置を占めることになった。ファンの脳裏にはフイルムの原節子が今も焼きついているはず。ただの所在不明人とは違う。

( 2010/10/01 )

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