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 老年者の恋の行方は?


 彼女はタクシーで用事をすませてマンションに帰ってきた。玄関ホールには隣室の高齢80代の老紳士がたまたま立っていた。二人は顔を合わせた。数週間前なら、男が駆け寄って、手を差し伸べ荷物を持ってあげる光景が見られた。それが、今日はない。二人は無言で突っ立ったままだ。仲良しだった二人に何があったのか?老女は壁を伝いながらエレベーターの中に消えていった。二人の蜜月は終わっていたのか。
 生物がハッスルするときは恋人が出来たとき、恋が終われば世の中の出来事にも関心が乏しくなるという。身体も徐々に衰弱する。すでにエレベーターの閉まった扉の前で男はなぜか立ち尽くしたままだ。以前にも、似たような光景を見たことはある。
 男は何時ものように老女の荷物を持ってあげようとしたのだったが、前回は、その手をピシャリと叩いた。二人の関係は終わっていた証しに見えた。
出し抜けなことを言うと、夢を追いかけることはステキなことだ。誰かに支えられてこそ夢も生きる。
 出会いはいいが、別れは哀切なもので、辛さは身に染み入る。老女には娘が一人いた。病気で先年亡くしている。娘は絵を描くのが上手だった。その絵は割り箸を使って描くものだ。街のビルや風景を好んで描いた。病気で亡くなったので新しい作品は50歳で止まった。生きがいは途絶えたかに見えたが。
新しい恋もmw場得ていたのだ。すぐに別れると思いきや、そうではなかった。誕生日にセーターをプレゼントするほどの仲良しだった。ただ喧嘩もあった。けれど仲良しの復活したりを繰り返した。だから今回の不仲も間もなく収まるに違いない。人生の残り時間が少なくなると胸騒ぎも強くなるものらしい。
恋人の左手薬指には指輪が光っていた。
覚悟のエンゲージリングならばいい話であると祝福したい。
老年の恋の終わりは厳しいが、甘さもないわけではないようだ。コロナ禍であっても人は密になならないではいられない。

( 2021/12/15 )

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